世界大百科事典(旧版)内の類上皮細胞肉芽腫の言及
【肉芽腫】より
…病巣中心に組織球からなる結節があり,周囲を,一般の器質化組織である肉芽組織がとりかこむ組織構築をしており,定義上,肉芽腫とは中心部の組織球結節のみを指すとするものと,その周辺の肉芽組織をも含めるとするものと2者があるが,病変を特徴づけるのは,組織球からなる結節であり,時期によっては周りの肉芽組織を欠くこともあるので,病変の成立ちを論ずるうえでは,前者の立場が妥当である。この組織球性結節が類上皮細胞とよばれる形態的特徴を示す細胞からなるものは,類上皮細胞肉芽腫とよばれ,最も重要な肉芽腫である。肉芽腫をつくるものには,感染症(結核,梅毒,癩,ブルセラ症,トキソプラズマ症,猫ひっかき病,真菌症,住血吸虫症),金属中毒(ベリリウム,ジルコニウム),慢性リウマチ性関節炎(リウマチ結節),リウマチ熱(アショフ結節),異物,原因不明の疾患(サルコイドーシス,消化管のクローン病,亜急性甲状腺炎),癌に随伴する肉芽腫などがある。…
※「類上皮細胞肉芽腫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」