食の御魂(読み)うかのみたま

精選版 日本国語大辞典 「食の御魂」の意味・読み・例文・類語

うか【食】 の 御魂(みたま)

稲の穀霊を神格化したもの。のちに粟、麦、稷、豆などの五穀の神、主食を掌る神霊となった。伊勢の外宮の祭神豊宇気姫命の霊といい、また、稲荷(いなり)の神の祭神ともいう。うかのみたまのかみ。うかのみたまのみこと。
書紀(720)神代上「倉稲魂、此をば宇介能美拕磨(ウカノミタマ)と云ふ」
[補注]日本では稲作が基本であったから、広く農耕神をいい、稲荷信仰と結びついて狐、水神信仰と結びついて蛇身ともいう。また、早くから祖霊信仰に取り入れられて年神の機能を持ち、民間では宇賀神(うがじん)、お宇賀様などと称し、農神と考えられている。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android