家庭医学館 「食道気管・気管支瘻」の解説
しょくどうきかんきかんしろう【食道気管・気管支瘻 Esophago Trachea / Bronchial Fistula】
隣り合っている食道と気管または気管支とが、瘻管(ろうかん)という孔(あな)でつながる病気です。
食道がんが気管や気管支にまで浸潤(しんじゅん)(侵入)し、そこに孔があいておこることが多いものです。
食道異物やけがのために食道に孔があいたり、食道憩室(しょくどうけいしつ)が破裂して食道に孔があいたりして瘻孔ができることもあります。
先天性のもので、おとなになってから発見されるケースもあります。
[症状]
飲んだ液体が気管・気管支に入り、むせてせきが出ます。気管に入った食物が、せきとともに喀出(かくしゅつ)されることもあります。
飲食物が肺まで入り、肺炎をおこすこともあります。
[治療]
食道がんが原因であればカバードタイプの金属ステントを挿入します。良性疾患であれば手術をして、食道と気管・気管支をつないでいる瘻孔(ろうこう)を切除します。