…虚子もさきの《虚子句集》の序で〈俳諧の発句,即ち今日いふところの俳句〉と述べている。 飯田竜太は,俳句は〈日本人なら誰もが持っている感性〉(《山居四望》1984)を基本とする詩だと説いているが,前衛派と伝統派の相克を通して,俳句はそうした共通の感性を不断に形成しているといえよう。中村草田男の〈降る雪や明治は遠くなりにけり〉,加藤楸邨(しゆうそん)の〈鮟鱇(あんこう)の骨まで凍ててぶちきらる〉などは,俳句による日本人の感性の刻印であった。…
※「飯田竜太」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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