飽ず(読み)あかず

精選版 日本国語大辞典 「飽ず」の意味・読み・例文・類語

あか【飽】 ず

(動詞「飽く」の未然形に打消の助動詞「ず」の連用形が付いたもの。副詞的に用いられる)
① 不満足な気持で。もの足りなく。
万葉(8C後)一五・三七〇六「玉敷ける清き渚(なぎさ)を潮満てば安可受(アカズ)われ行く帰るさに見む」
曾我物語(南北朝頃)四「十郎は、ちぢに腹をきり、うちちがへても、あかず思ひけれども」
② いつまでもいやにならないで。あきあきしないで。
貫之集(945頃)七「信濃へゆく人に贈る 月影はあかず見るともさらしなの山の麓に長居すな君」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android