飾・餝・錺・荘(読み)かざる

精選版 日本国語大辞典 「飾・餝・錺・荘」の意味・読み・例文・類語

かざ・る【飾・餝・錺・荘】

〘他ラ五(四)〙
① いろいろな物を付けて美しく見えるようにする。立派にする。装飾する。荘厳(しょうごん)する。
古事記(712)中「青葉の山を餝(かざ)りて、其の河下に立てて、大御食(おほみけ)献らむとする時に」
源氏(1001‐14頃)帚木「家のうちをかざり」
② 実質に関係なく、外観、ことばなど、うわべをとりつくろう。言葉に技巧をこらしたり、凝った言いまわしをしたりする。
書紀(720)雄略九年五月(前田本訓)「詐(カサリ)て韓子宿禰に告げて曰はく」
※源氏(1001‐14頃)行幸「心知らぬ人目をかざりて、猶世の常の作法にと聞え給ふ」
③ 勝手なことをする。ほしいままにする。〔観智院本名義抄(1241)〕
④ 設ける。構える。(商品などを)陳列する。
太平記(14C後)一〇「入道〈略〉中門に曲彔(きょくろく)をかざらせて其の上に結跏趺坐(けっかふざ)し」
物事に、はなやかさや立派さを添える。
青年(1910‐11)〈森鴎外〉一三「社会出来事は、謂はば永遠の形の下に見た鳥瞰図になって、新聞を飾(カザ)るだらう」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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