養肝茶漬け(読み)ようかんちゃづけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「養肝茶漬け」の意味・わかりやすい解説

養肝茶漬け
ようかんちゃづけ

伊賀(いが)上野(三重県伊賀市)付近の特産である養肝漬けを用いた茶漬け。養肝漬けは、江戸初期に領主藤堂高虎(たかとら)が陣中食として考案したといわれる。シロウリの芯(しん)と種を一端から取り出し、その穴にショウガシソの実などを詰め込んでみそ漬けにしたもの。7月ごろに漬け込み、翌年同じころまでねかせて用いる。養肝漬けを5ミリメートルぐらいの薄切りにして、茶碗(ちゃわん)に盛った飯の上に並べ、熱い番茶を注ぐ。養肝漬けの味と番茶の香りが調和して独特の味が生まれる。また、養肝漬けは酒の肴(さかな)にも好適である。

多田鉄之助

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android