ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「馬場敬治」の意味・わかりやすい解説
馬場敬治
ばばけいじ
[没]1961.8.10. 東京
経営学者。経営学の本質論を究明した功労者。 1920年東京帝国大学工学部卒業後,同大学院に進み,経済学部助教授を経て,31年同教授。 50年経済学博士の学位を授与された。 M.ウェーバー,H.リッケルト,A.アモンらの方法論を吸収しながら,I.カントや E.フッサールなどの哲学的研究に没頭し,経営学理論を組織論に求める独自の経営学方法論を展開した。第2次世界大戦後はアメリカの経営学者 C. I.バーナード,H. A.サイモンの理論を日本に初めて紹介するなど経営学の発展に貢献,晩年はみずから組織学会を創立し,後進の育成,実務家の指導に尽力した。主著『産業経営の職能と其の分化』 (1926) ,『経営学方法論』 (31) ,『経営学研究』 (32) ,『経営学と人間組織の問題』 (54) など。
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