馬頭盤(読み)ばとうばん

精選版 日本国語大辞典 「馬頭盤」の意味・読み・例文・類語

ばとう‐ばん【馬頭盤】

  1. 馬頭盤〈京都御所〉
    馬頭盤〈京都御所〉
  2. 〘 名詞 〙 盤面が馬の頭のような形をした四つ足の盤。箸やさじを置くのに用いる。
    1. [初出の実例]「盛物汁物等 盛物、居馬頭盤右、汁物居右方㝡端」(出典西宮記(969頃)二)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「馬頭盤」の意味・わかりやすい解説

馬頭盤
ばとうばん

古代天皇の正式な食膳 (台盤) に備えた,箸や匙 (主として薬を盛るときに用いた) を置く台。上から見ると馬の頭のような形をしているところから生れた呼称。4脚の台で長さ 25~36cm,幅 14~25cm,脚高約 5cm。京都御所作例が伝わる。

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世界大百科事典(旧版)内の馬頭盤の言及

【箸】より

…弥生時代の遺跡からピンセット状のはしが出土しており,日本のはしの原型を竹製のピンセット状のものとする説もあるが,2本棒のものが構造的にも単純であり,疑問がある。平安時代,宮廷の儀式や饗宴では馬頭盤(ばとうばん)と呼ぶ脚つきの皿にはしとさじをのせ,あるいははし台にはしを置いたが,さじの使用はしだいにすたれた。はしは銀,白銅,竹などのものが多く,馬頭盤やはし台は金銀,朱漆,土器などが用いられた。…

※「馬頭盤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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