馴致(読み)ジュンチ(英語表記)domestication of plants and animals

デジタル大辞泉 「馴致」の意味・読み・例文・類語

じゅん‐ち【×馴致】

[名](スル)なれさせること。なじませること。また、徐々にある状態になっていくこと。
「悲しみを―して思想の一組織を得た」〈小林秀雄・無常といふ事〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「馴致」の意味・読み・例文・類語

じゅん‐ち【馴致】

〘名〙 なれさせること。なじむようにすること。また、次第にある状態に到達すること。
※孝経啓蒙(1644‐48)甚哉章「化、馴致于善、謂之化
硝子戸の中(1915)〈夏目漱石〉八「百年、二百年、乃至千年万年の間に馴致(ジュンチ)された習慣を」 〔易経‐坤卦〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「馴致」の意味・わかりやすい解説

馴致
じゅんち
domestication of plants and animals

人間が動植物飼育栽培し,繁殖させることをいう。家畜家禽などはその結果である。現在の家畜はいずれも有史以前に野生の動物を馴らしたものと考えられているが,その起源経過は不明なものが多い。犬が最も古く旧石器時代といわれ,新石器時代で牛,羊,青銅器時代で馬,有史以後においては七面鳥,あひるなどといわれる。植物における馴致は栽培で,穀物,野菜などはその結果であって,起源は新石器時代といわれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

普及版 字通 「馴致」の読み・字形・画数・意味

【馴致】じゆんち

次第にその状態になる。〔易、坤、象伝〕霜を履みて堅冰(至る)とは、陰の始めて凝るなり。其のを馴致せば、堅冰に至るとなり。

字通「馴」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android