駆上り(読み)カケアガリ

デジタル大辞泉 「駆上り」の意味・読み・例文・類語

かけ‐あがり【駆(け)上(が)り/×駈け上(が)り】

寄席芸人楽屋入りして、休憩もとらないで高座に出ること。滑り込み。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「駆上り」の意味・読み・例文・類語

かけ‐あがり【駆上・駈上】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 馬を走らせて上がること。また、その場所。
    1. [初出の実例]「左兵衛督只一騎、馬のかけあがりに罄(ヒカ)へて、敵三騎切りて落し」(出典:太平記(14C後)三一)
  3. 引手茶屋船宿などを通さないで、直接登楼すること。また、その遊客。
    1. [初出の実例]「お茶屋は三年ふさがり、此方に向ひて一句も出ずといふ暦だから、無拠(よんどころなく)駈上(カケアガ)りとしてしらねへ内へ揚りやした」(出典:滑稽本浮世床(1813‐23)二)
  4. 芸人が楽屋入りをして、そのまま休まないで高座へ出ること。また、出演間近に楽屋に入ること。
  5. 釣りで、川底斜面をいう。
    1. [初出の実例]「流し釣は澪(みよ)の縁(へり)『かけあがり』と唱へて深き処と浅き処との中間に舟を流しながら釣るなり」(出典:風俗画報‐二四三号(1902)動植門)

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