駿河紙(読み)するががみ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「駿河紙」の意味・わかりやすい解説

駿河紙
するががみ

駿河国 (静岡県) で産した紙。コウゾガンピクワ材料とする。近世になりミツマタ (三椏)原料とした駿河紙が有名になった。伝説によれば,旗本岡部某の家臣渡辺兵左衛門が,富士山麓ミツマタを見つけ,農民に栽培をすすめて製紙業を盛んにしたという。大正以後産出は衰えた。駿河紙の紙子 (かみこ) は名高く,井原西鶴の『日本永代蔵』にもみえる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android