高ノ川村(読み)こうのかわむら

日本歴史地名大系 「高ノ川村」の解説

高ノ川村
こうのかわむら

[現在地名]双海町高野川こうのかわ

東北に標高六三四・三メートルの明神みようじん山を頂点として走る山系を負い、西は伊予灘に面する。集落平地の少ない岩石海岸に沿っている。北部はもり村・三秋みあき(現伊予市)、東南は上灘かみなだ村に接する。浮穴うけな湯並ゆなみ郷一〇村の一で、大洲藩郡内ぐんないとよばれる元和三年(一六一七)以来の旧領のうちである。

慶安元年伊予国知行高郷村数帳(一六四八)浮穴郡の項に「高ノ川村 日損所、茅山有」、高六五石三斗一升三合、うち田三八石四合、畠二七石三斗九合と記された小村。「大洲旧記」に村名の由来について、「鷹巣と云高山、此上に有、高野にせんと云て取立、聖か窪と云大広野有、斯人里離れたる所なれ共石塔も有、切石なれ共文字も不見、高野にせんとしたる故、高野川村と云と也云々」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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