高瀬川(長野県)(読み)たかせがわ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「高瀬川(長野県)」の意味・わかりやすい解説

高瀬川(長野県)
たかせがわ

長野県西部、北アルプスの槍ヶ岳(やりがたけ)北側に発して北流し、やがて東方に向きを変え、大町市からは南流し、松本盆地の安曇野(あづみの)市明科(あかしな)で犀川(さいがわ)に合流する。延長約45キロメートル。上流部は槍ヶ岳と東部の常念(じょうねん)山脈の間を高瀬渓谷となって流れる。湯俣(ゆまた)川との合流点付近では温泉が湧出(ゆうしゅつ)し、また国の天然記念物「高瀬渓谷の噴湯丘と球状石灰石」がみられる。近年渓谷に東京電力高瀬ダム、七倉ダム(ななくらだむ)の二つのロックフィルダムがつくられ景観は一変した。松本盆地から下流は大扇状地をなし、梓(あずさ)川との合流点近くは豊富な湧水を利用したワサビ栽培が特色である。

[小林寛義]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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