高竜寺山(読み)こうりゆうじやま

日本歴史地名大系 「高竜寺山」の解説

高竜寺山
こうりゆうじやま

西流する由良川の右岸にあり、私市きさいち報恩寺ほおじ川北かわぎたにまたがり、由良川対岸は戸田とだ村。標高一九四・七メートルにすぎないが、この付近では孤立しているので目立つ。私市では「高蓮寺」、川北では「高林寺」と記し、「丹波志」は「高隆寺」と記す。

高竜寺山には城跡があり、山頂空堀で二分される。東部が本丸跡らしい。本丸跡とその西部の曲輪を囲んでおよそ五メートル低く、幅およそ一五メートルほどの帯曲輪がコの字形にめぐり、その東方にはさらに五メートル低く幅一五メートルほどの曲輪が鉤形に付属している。文化年間(一八〇四―一八)の古城趾見取図巻物(現在所在不明)には詳細な図が描かれ、「天正年中内田河内守古城」と記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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