高縄寺(読み)たかなわじ

日本歴史地名大系 「高縄寺」の解説

高縄寺
たかなわじ

[現在地名]北条市米之野

高野山と号し、真言宗本尊千手観音。高縄山の頂上に近い平坦地にある。

寺伝によれば天智天皇の時代、小千守興が越智氏累代の祈願所として創建したとされる(伊予温故録)。創建当時は横谷よこだににあったが、その後天文元年(一五三二)四月河野通宣が現在地に移建した。「伊予古蹟志」に「延暦中釈弘法改為寺号高野山高縄寺、安置行基所作千手」とあり、この頃から真言宗となったものと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の高縄寺の言及

【高縄山】より

…南北朝期に湯築城(現,松山市)に移るまでその本拠であり,そののちも周辺に支城を擁し,河野氏の重要拠点であった。市内米之野(こめのの)から山頂の高縄寺まで車道が通じる。高縄寺は天智天皇のとき創建と伝え,戦国期に河野氏により現在地に移されたという。…

※「高縄寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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