鬼物(読み)オニモノ

デジタル大辞泉 「鬼物」の意味・読み・例文・類語

おに‐もの【鬼物】

狂言分類の一。和泉流で、鬼・閻魔えんま・雷の登場するもの。さぎ流では鬼事大蔵流では山伏物も含め、鬼山伏狂言という。→鬼畜物きちくもの

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精選版 日本国語大辞典 「鬼物」の意味・読み・例文・類語

き‐ぶつ【鬼物】

〘名〙 恐ろしく怪しいもの。怪物。もののけ。へんげ。
江談抄(1111頃)三「僧宝志に令課て鬼物若霊人告とて令結界て文を作て貴下に読せんと云事あり」

おに‐もの【鬼物】

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普及版 字通 「鬼物」の読み・字形・画数・意味

【鬼物】きぶつ

妖怪。〔列子黄帝〕趙襄子、徒十ゐて中山に狩す。(じよう)(草)を(し)き林を燔(や)く。赫(せんかく)すること百里。一人り、石壁中より出で、燼に隨ひて上下す。衆之れを鬼物と謂(おも)へり。~徐(おもむ)ろに之れを察するに、~人なり。

字通「鬼」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の鬼物の言及

【鬼】より

…しかし,この鬼能がどのようなものであったかは明らかでない。能や狂言には,鬼物という分類項目があるほど鬼がシテを演じる演目が多い。世阿弥は《風姿花伝》の中で,能における鬼には怨霊・憑物(つきもの)の鬼(《葵上》など)と地獄の鬼(《朝比奈》など)の2系列があると記している。…

※「鬼物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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