鱈場蟹・多羅波蟹(読み)たらばがに

精選版 日本国語大辞典 「鱈場蟹・多羅波蟹」の意味・読み・例文・類語

たらば‐がに【鱈場蟹・多羅波蟹】

〘名〙 タラバガニ科の節足動物。北海道以北にすみ、オホーツク海からアラスカ沿岸に多い。甲幅は約二五センチメートルで、脚を左右にのばすと一・五メートルくらいにもなるが、雌は小さい。甲は丸みを帯びた三角形で背面にH字形のくぼみがある。背面は暗紫色で、多くのとげがある。鱈のとれる場所にいることからこの名がある。カニとよばれるが分類学上ではヤドカリの仲間で、第五脚が小さいために四対の脚しかないように見える。水産業上重要な種で、底刺網(そこさしあみ)でとる。肉は缶詰にして各国へ輸出される。《季・冬》
※春の城(1952)〈阿川弘之〉三「オホツク海のタラバ蟹の肉の刺身

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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