鱗屑(読み)リンセツ(その他表記)squama; scale

デジタル大辞泉 「鱗屑」の意味・読み・例文・類語

りん‐せつ【××屑】

表皮角質が肥厚し、剝離はくりしたもの。皮膚病にみられる。

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精選版 日本国語大辞典 「鱗屑」の意味・読み・例文・類語

りん‐せつ【鱗屑】

  1. 〘 名詞 〙 乾燥して皮膚表面から小さく角化剥離(はくり)する表皮の部分。〔医語類聚(1872)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鱗屑」の意味・わかりやすい解説

鱗屑
りんせつ
squama; scale

皮膚続発疹の一つ。表皮の最外層を形成する角質層が厚くなり,やがて種々の形状で表皮から剥がれて脱落する。この現象落屑と呼ぶ。大きさにより粃糠様,小葉状,大葉状鱗屑に分けられる。落屑の原因は,皮膚が乾燥し,角質の固着力が低下することや,表皮の増殖が盛んで角質が多量に形成されることが多いが,逆に表皮の増殖能力が低下し,防衛的に角質が肥厚するために,鱗屑が生じることもある。頭部の粃糠様落屑を「ふけ」といい,皮膚乾燥による場合と炎症性病変による場合とがある。

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世界大百科事典(旧版)内の鱗屑の言及

【ふけ】より

…表皮の細胞は基底細胞層で細胞分裂をして増殖し,以後有棘細胞,顆粒細胞を経て最後に死んだ角質細胞となり,これに皮脂腺から分泌された中性脂肪などが混じって,あか(垢)となって自然に脱落する。脱落する角質細胞層を鱗屑(りんせつ)といい,落ちる状態を落屑(らくせつ)という。被髪頭部は毛包に開口する脂腺に富んでおり,長く洗髪をしないと脂腺から分泌される皮脂とよばれる脂質成分のトリグリセリド,ワックスエステル,スクワレンが鱗屑にしみこんで,脂っぽいふけになる。…

※「鱗屑」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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