朝日日本歴史人物事典 「鳥井駒吉」の解説
鳥井駒吉
生年:嘉永6.3.12(1853.4.19)
明治期の実業家。堺宿院町の穀物問屋和泉屋伊助の次男。父は文久2(1862)年堺甲斐町に分家して酒造業を開始した。駒吉は明治3(1870)年家督を相続し,12年には堺酒造組合総代となる。18年,松本重太郎,藤田伝三郎,外山脩造らと阪堺鉄道(難波―堺間)を設立,31年に南海鉄道(難波―和歌山間)に合併された。37~39年南海鉄道2代社長となる。20年には外山,松本,石崎喜兵衛,宅徳平らと共に大阪麦酒会社(アサヒビール)を設立し,初代社長に就任。39年には大阪麦酒,日本麦酒,札幌麦酒が合併して大日本麦酒株式会社となった。その初代社長への就任を請われたが,病気のため辞退。
(作道洋太郎)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報