鴫の羽根掻(読み)しぎのはねがき

精選版 日本国語大辞典 「鴫の羽根掻」の意味・読み・例文・類語

しぎ【鴫】 の=羽根掻(はねがき)[=羽掻(はがき)・=羽根羽掻(はねはがき)

夜明け方シギが、くちばし羽毛を何度も何度もしごくこと。また、物事の回数が多いことのたとえ。ももはがき。はがき。《季・秋》
古今(905‐914)恋五・七六一「暁のしぎはねがきももはがき君がこぬ夜は我ぞ数かく〈よみ人しらず〉」
[語誌]「古今六帖」には、挙例古今集」の恋歌のほか、「ももはかきはねかくしきも我がごとくあしたわびしき数はまさらじ」(五・雑思)、「暁のしきのはねかきももはかきかきあつめてぞ詫びしかりける」(六・鳥)の三首を収める。「万葉集」に用例を見ないので、平安初期の恋歌の類型表現かと思われる。これ以降の和歌の用例は、この三首を踏襲して詠まれた。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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