鵐窟(読み)しとどのいわや

日本歴史地名大系 「鵐窟」の解説

鵐窟
しとどのいわや

[現在地名]真鶴町真鶴 鵐

真鶴港の南西崖にある。治承四年(一一八〇)石橋山合戦に敗れた源頼朝が隠れ潜んだ地と伝承する。「風土記稿」には広さ一丈、深さ六間余(古は七〇間余)と記すが、第二次世界大戦中の軍用採石によって、現在はわずかに痕跡をとどめるのみである。

「北条記」に「真名鶴か崎と云所に、鵐か巌谷と号して大成石穴あり、是は昔頼朝卿、石橋の軍に負て籠り給て、運を開給ひし所也」とあり、北条氏綱が伊豆山権現参詣の帰途見物したことが記され、天文一四年(一五四五)二月、連歌師宗牧も同権現参詣の帰途の船遊の際に見物をしている(東国紀行)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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