鵜ノ池(読み)うのいけ

日本歴史地名大系 「鵜ノ池」の解説

鵜ノ池
うのいけ

[現在地名]日野町下榎・下黒坂

日野町中部北端の標高四二〇メートルの山中にあり、周囲約四キロ、水深約一三メートル。宇野池(「在方諸事控」安永九年五月三日条)・卯野池(「伯州黒坂城物語」安江家文書)とも記す。池の名は黒坂くろさか村の緒形氏が文化一二年(一八一五)清国文人に撰文させ、現在も池畔に建つ石灯籠碑文に「昔人以鵜号斯池夫為淵駆魚者獺也而鵜甚於獺矣(以下略)」とあることによる(伯耆志)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鵜ノ池」の意味・わかりやすい解説

鵜ノ池
うノいけ

愛知県知多半島の中央部,美浜町にある灌漑用のため池。 19世紀頃からカワウが生息し,集団繁殖地として 1934年に天然記念物に指定された。明治初年頃はマツの木の下に堆積する糞 (ふん) が良質の窒素リン酸肥料となって村の財源を潤した。当時は1万羽をこえたといわれるが,60年頃には約 3000羽,75年には約 1000羽に減少し,場所も上野間 (かみのま) と布土 (ふっと) にまたがる「鵜の山ウ繁殖地」に移った。半島中央を貫く南知多道路付近は,遮光防音壁によってカワウを保護している。

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