鶏林(読み)ケイリン

デジタル大辞泉 「鶏林」の意味・読み・例文・類語

けいりん【鶏林】

新羅しらぎの脱解王が、城の西方の始林に白鶏の鳴くのを聞き、始林を鶏林と改めたという「三国史記」の故事から》新羅異称。転じて、朝鮮の異称。

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世界の観光地名がわかる事典 「鶏林」の解説

けいりん【鶏林】

韓国南部のキョンサンプクト(慶尚北道キョンジュ慶州)市にある、新羅王族の慶州金氏発祥の地とされている場所。瞻星台(チョムソンデ)と半月城の間にある。新羅の建国神話によれば、林の中にキラキラと光っているところがあるので近づいてみると、金の櫃があり、それを開けてみると中には美しい男児がおり、この男児は閼智(アルチ)と名づけられ、金の姓が与えられ、のちの新羅の王族の始祖となったといわれる。この場所が静かな森として保存され、森の奥には新羅の第17代奈勿(なこつ)王の古墳がある。◇「ケリム」とも読む。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

普及版 字通 「鶏林」の読み・字形・画数・意味

【鶏林】けいりん

古代朝鮮の名。

字通「鶏」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の鶏林の言及

【慶州】より

…新羅(3世紀ころ~935)発祥の地であり,伝説時代を含めると約1000年の間王都として栄え,新羅の全盛時には人口78万余を数えたともいう。かつては鶏林とよばれ,慶州という呼称は高麗時代に始まる。兄山江の中流にある慶州盆地に位置し,北は迎日湾,南は蔚山(うるさん),西は洛東江流域の水田地帯へ通ずる要衝の地にある。…

【朝鮮】より

…英語のKoreaは高麗の発音(Koryŏ)からきたもので,世界にまたがる大帝国を築いた元が伝えたものであろう。なお,朝鮮の異称や雅号として,〈三千里錦繡江山〉(南北が3000朝鮮里に及ぶ),〈槿域〉(ムクゲの花が咲くところ),〈青丘〉,〈鶏林〉(もとは新羅の異称),〈韓〉〈海東〉などがある。
【自然】

[地形の特徴]
 朝鮮は地形上,東・西朝鮮湾頭をつないだ北部と南部の二つに大きく区分できる。…

※「鶏林」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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