鶴屋(読み)つるや

精選版 日本国語大辞典 「鶴屋」の意味・読み・例文・類語

つる‐や【鶴屋】

[一] 江戸時代、江戸新吉原京町一丁目(東京都台東区千束四丁目)にあった遊女屋。鶴屋忠右衛門の店。
洒落本通言総籬(1787)一「角のつたやが鷹のもやうさ。〈略〉屋はぼたんのすそもやうの時もあり」
[二] 江戸時代、江戸日本橋通油町(東京都中央区日本橋大伝馬町三丁目)にあった地本問屋。主人が鶴屋喜右衛門であったところから鶴喜とも呼ばれ、錦絵、草双紙類を扱った。仙鶴堂。
[三] 江戸時代、江戸浅草の待乳山(まつちやま)の近くにあった菓子屋。慶安年間(一六四八‐五二)の創始で、米まんじゅう名物とした。
浮世草子好色一代女(1686)四「飯田町(ツル)屋がまんぢう」
[四] 江戸時代、今の大阪市中央区平野町二丁目にあった菓子屋。
※浮世草子・好色一代女(1686)五「(ツル)屋のまんぢう、川口屋のむしそば」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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