鷲岳・鳶山(読み)わしだけ・とんびやま

日本歴史地名大系 「鷲岳・鳶山」の解説

鷲岳・鳶山
わしだけ・とんびやま

佐良ざら峠の南、立山カルデラの大崩壊地形を抱えて高々とそびえ立つ。北が鷲岳(二六一七メートル)、南が鳶山(二六一六メートル)大山おおやま町地内。両山の西側は崩壊し、赤裸の凄惨な様相を呈するが、東側は五色ごしきヶ原の溶岩台地が広がり、高山植物が咲き乱れ、天上の楽園の姿をみせる。天保七年(一八三六)の新川郡奥山絵図、新川郡大綱色分絵図、新川郡絵図(以上、県立図書館蔵)、石田太右衛門旧蔵の新川郡之図(加越能文庫)などには猛禽の嘴に似た山容の峰を描き、鳶岳と記す。これが現在の鷲岳・鳶山にあたるのであろう。また数多くの絵図に鯉鮒こいふな岳の名がほぼこの地点に記されているが、これも鷲岳・鳶山にあたるのであろう。雪形からは鯉鮒岳とよばれ、山容からは鳶岳と名付けられたものとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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