鷺沼村(読み)さぎぬまむら

日本歴史地名大系 「鷺沼村」の解説

鷺沼村
さぎぬまむら

[現在地名]習志野市鷺沼一―五丁目・鷺沼台さぎぬまだい一―四丁目・津田沼つだぬま三丁目・同五―六丁目・本大久保もとおおくぼ二丁目

現市域の南西部を占める。南西部は江戸湾に面し、浜沿いの房総往還通に集落が営まれる。「金ケさく紀行」に「今の鷺沼の地方は、割拠の頃までは海潮岸を浸し、往来の街に非ず。後世、自然に潮涸を俟ちて、足跡の所、道をなせるが、今の鷺沼の地とはなりぬ。古の鷺沼の地は、左の山足の上に傍ひて一村をなす」とある。中世は千葉庄の北西境で、菊田きくた庄に隣接する。「吾妻鏡」治承四年(一一八〇)一〇月一日条に「鷺沼御旅館」とみえ、鎌倉草創期に源頼朝の軍が安房上総から下総へ進んだとき頼朝が宿所とした地として知られる。千葉常胤の三男武石胤盛の名字の地である武石たけし(現千葉市花見川区)馬加まくわり(現同上)に近く、「下総国旧事考」では「鷺沼モ馬加ノ隣ニテ、馬加ノ郷内ニテアリシナラン」と記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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