黄砂・黄沙(読み)こうさ

精選版 日本国語大辞典 「黄砂・黄沙」の意味・読み・例文・類語

こう‐さ クヮウ‥【黄砂・黄沙】

〘名〙
① 黄色い砂。
経国集(827)二〇・下毛野虫麻呂対策文・策問「冒公司、屡煩丹筆、徒黄沙」 〔謝荘‐自潯陽至都集道里名為詩〕
② 黄色の堆積土。第四氷期に砂漠地域から風に運ばれて中国北部、中部・北ヨーロッパ、アメリカなどに堆積したもの。
③ 砂漠。
※蕉堅藁(1403)出塞図「寒雨黄沙暮、西風白草秋」 〔王昌齢従軍行・七首詩・其四〕
④ 中国の北部、東北部、モンゴルなどで、黄色の細かい砂が風で吹きあげられ、黄色または赤褐色に空をおおう現象。三月から五月にかけて、微細な砂塵偏西風に乗って日本にも飛来する。霾(ばい)。《季・春》
※不勝簪(1980)〈阿波野青畝〉「きのふけふ濁世さながら黄沙かな」 〔南史‐梁本紀下・簡文帝
牢獄
※性霊集‐六(835頃)於大極紫震両殿請百僧雩願文「女謁進歟。黄沙枉寃耶」

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