黒島(長崎県)(読み)くろしま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「黒島(長崎県)」の意味・わかりやすい解説

黒島(長崎県)
くろしま

長崎県佐世保(させぼ)港の西方海上にある島。面積4.60平方キロメートル。旧黒島村をなしていたが、1954年(昭和29)佐世保市に編入。最高点は128メートルの番岳(ばんだけ)。島の北岸にある本村(ほんむら)は集村で仏教徒の半農半漁村であるが、台地上の散村はキリシタン集落で、名切(なきり)に黒島天主堂があり、島民の多くがカトリック信者である。1880年(明治13)に創立された女部屋(現、お告げのマリア修道会黒島修道院)は東堂平(ひがしどうびら)にあり、保育園などを経営している。黒島の地名クルス十字架)に由来したもの。佐世保市相浦(あいのうら)港から定期船が通っている。人口637(2009)。

[石井泰義]

〔世界遺産の登録〕黒島の集落は、2018年(平成30)、ユネスコ(国連教育科学文化機関)により「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産として、世界遺産の文化遺産に登録された(世界文化遺産)。

[編集部 2018年9月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android