黒木売(読み)おはらめ

精選版 日本国語大辞典 「黒木売」の意味・読み・例文・類語

おはら‐め【大原女・小を原女】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 京都北郊の大原八瀬から、黒木や炭などを頭にのせ、京都の町へ売りに来る女。もめんがすりに手甲脚絆(てっこうきゃはん)の独特な風俗が有名。おおはらめ。
    1. <a href=大原女[ 一 ]〈七十一番職人歌合〉" />
      大原女[ 一 ]〈七十一番職人歌合〉
    2. [初出の実例]「女〈略〉桂女、小原め、うなひ乙女」(出典:言塵集(1406)六)
  2. [ 2 ] 歌舞伎所作事。長唄。二世瀬川如皐(じょこう)作詞。九世杵屋六左衛門作曲。文化七年(一八一〇江戸中村座初演「奉掛色浮世図画(かけたてまつるいろのうきよえ)」の中の一つ。おかめの面をかぶり、小原女の姿でおかしみの踊り。引抜きで奴姿になり「国入奴」を踊るのがきまりとなっている。「黒木売」とも。

くろき‐うり【黒木売】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「くろぎうり」とも ) 「くろき(黒木)」を頭にのせて京都市中を売り歩いた八瀬、大原の女。
    1. 黒木売〈守貞漫稿〉
      黒木売〈守貞漫稿〉
    2. [初出の実例]「わが影を水に映せば隅田川姿は八瀬のくろ木うりかな」(出典:仮名草子・竹斎(1621‐23)下)

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「黒木売」の解説

黒木売
〔長唄〕
くろきうり

歌舞伎・浄瑠璃外題
作者
瀬川如皐(2代)
演者
杵屋六左衛門(9代)
初演
文化7.8(江戸・中村座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

百科事典マイペディア 「黒木売」の意味・わかりやすい解説

黒木売【くろきうり】

大原女(おはらめ)

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