黒格子(読み)クロゴウシ

デジタル大辞泉 「黒格子」の意味・読み・例文・類語

くろ‐ごうし〔‐ガウシ〕【黒格子】

黒く塗った格子
《格子を黒く塗ったところから》近世、大坂天王寺近辺にあった市子いちこ・口寄せの家。また、そこの住人

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「黒格子」の意味・読み・例文・類語

くろ‐ごうし ‥ガウシ【黒格子】

〘名〙
① 黒く塗ってある格子。
洒落本通言総籬(1787)一「簡板(かんばん)のすぢむこふ、いつでも黒格子に、らんのはち植の出してあるは」
② (格子を黒く塗ってあるところから) 江戸時代、大坂天王寺近くにあった市子(いちこ)、口寄(くちよせ)のいる家。また、その家に住むもの。
※浄瑠璃・卯月の紅葉(1706頃)上「くろうしの辻とかや、上手と聞し神子(みこ)の門(かど)
③ (市子や口寄は目に見えない霊魂の意を伝えるところから) 見通すこと。
※洒落本・南遊記(1800)五「ナント黒格子か、おまんかわいや、腸(はらわた)を探され、返答は有まい」

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