黔陽(読み)けんよう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「黔陽」の意味・わかりやすい解説

黔陽
けんよう / チエンヤン

中国、湖南(こなん/フーナン)省西部あった旧県名。1997年洪江(こうこう/ホンチヤン)と合併した。沅江(げんこう/ユワンチヤン)上流部に沿う。漢代に鐔成(たんせい)県が置かれ、南北朝の梁(りょう)代には竜(りゅうひょう)県、唐代には竜標県、宋(そう)以後黔陽県とよばれるに至った。米、柑橘(かんきつ)類、桐油(とうゆ)、椿油(つばきあぶら)、ワタ松脂(まつやに)、用材などの農林産物がある。洪江(こうこう/ホンチヤン)市はその集散地で、1979年以前は黔陽県に属していた。県西部に枝柳鉄道が通じる。

[河野通博]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android