鼠ヶ関跡(読み)ねずがせきあと

日本歴史地名大系 「鼠ヶ関跡」の解説

鼠ヶ関跡
ねずがせきあと

[現在地名]温海町鼠ヶ関 原海など

JR羽越本線鼠ヶ関駅の南二五〇メートルの県境付近、線路を挟む東西の畑と宅地に位置する関所跡。標高五メートル。昭和二六年(一九五一)発掘調査され、遺構遺物が発見されていたが、同四三年に本調査が実施された。調査は隣接する新潟県岩船いわふね山北さんぽく伊呉野いぐれのにも及んだ。その結果、平安時代から室町時代の関所の一部とされた。一〇世紀から一二世紀初頭の重複した平窯が八基、一〇世紀末葉から一一世紀前半の砂鉄製錬の製鉄跡三基、九世紀末葉から一一世紀の土器による製塩跡一基、一一世紀以前の倉庫風の掘立柱建物跡一棟、掘立の丸柱が並列してジグザグに検出され、千鳥式走行とされた柵列跡が発見されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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