鼠径リンパ肉芽腫症(読み)そけいリンパにくげしゅしょう(英語表記)lymphogranulomatosis inguinalis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鼠径リンパ肉芽腫症」の意味・わかりやすい解説

鼠径リンパ肉芽腫症
そけいリンパにくげしゅしょう
lymphogranulomatosis inguinalis

梅毒淋疾軟性下疳(なんせいげかん)に次いで 4番目の性感染症ということで第四性病ともいう。リケッチア類似のクラミジア感染による(→宮川小体)。今日ではほとんどみられない。性交による感染の 1~2週間後に外陰部に粟粒大の小丘疹,小水疱が生じ,やがて潰瘍化する。さらに約 1週間で鼠径リンパ節が硬く腫脹して団塊状となり,皮膚と融合して暗赤色硬結を形成し,のちに自潰,排膿をみる。女性では病変が外陰部から会陰,尿道,直腸に及んで尿道・直腸狭窄症状を起こして象皮病様の硬化を生じることがある。これをエスチオメーヌ(慢性陰門潰瘍)と呼ぶ。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android