3倍体魚(読み)さんばいたいぎょ/3ばいたいぎょ(英語表記)triploid fish

知恵蔵 「3倍体魚」の解説

3倍体魚

3対の染色体群を持つ魚。動物細胞の核内には通常は2対の染色体群があり、このような細胞や個体は2倍体(2n)と呼ばれ、これが3対あるものを3倍体(3n)という。魚の受精では、卵子(2n)と精子(n)が受精した後、卵子から極体(n)が放出されて受精卵は正常な2nとなる。魚の受精卵に圧力温度刺激を加えると、極体が放出されず3倍体魚となる。3倍体魚は魚体が大きくなり、サクラマスニジマスなどで実用化されている。

(川口啓明 科学ジャーナリスト / 菊地昌子 科学ジャーナリスト / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android