CPAP(読み)しーぱっぷ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「CPAP」の意味・わかりやすい解説

CPAP
しーぱっぷ

人工的な呼吸療法の一つ。continuous positive airway pressureの略称で、持続陽圧呼吸療法と訳される。自発呼吸の状態のまま鼻に装着したマスクから圧力を加えた空気を送りこみ、状態をモニターしながらある一定の陽圧が気道にかかった状態を保つ。呼気終末においても陽圧が維持されるため、虚脱した肺胞の肺容積を増大させて肺の酸素化能を改善することができる。CPPB(continuous positive pressure breathing)、CPPV(continuous positive pressure ventilation)などもほぼ同義である。

 睡眠時無呼吸症候群SAS)の治療に用いられ、これにより就寝中のいびきや夜間覚醒、無呼吸・低呼吸に伴う拍動および血圧の変動、酸素飽和度の低下などの症状を改善できる。在宅で治療できる装置も開発されている。単位時間当りの無呼吸、低呼吸の出現回数を示す無呼吸低呼吸指数(AHI:apnea hypopnea index)が一定以上の場合には、保険診療の適用となる。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

内科学 第10版 「CPAP」の解説

CPAP

continuous positive airway pressure,持続陽圧呼吸(持続的気道陽圧法)

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