Groupon型サービス(読み)ぐるーぽんがたさーびす

知恵蔵 の解説

Groupon型サービス

アメリカのベンチャー企業Groupon社が2008年に始めた、日替わりクーポンの共同購入サービスと、その類似サービス。海外ではデイリーディール・サービスと呼ばれることもある。ちなみに、「Groupon」はgroup(グループ)とcoupon(クーポン)を融合させた造語である。
販売の対象は割引クーポン券などのチケット主体。1日(または数日内)の購入期限と、挙行のための最低販売数が設定されており、先着順でチケットが購入できる。定員に満たない場合には販売そのものがキャンセルされる。クーポンの割引対象となっているのは、レストラン、観光ツアー、各種イベントやエステサロン、文化教室など様々なジャンルにわたる。割引率は大きく、50%を超えるものも存在する。
Grupon型サービスは、地域ごとに設定されており、販売されるクーポンは各地域1日1件。日本では首都圏をはじめとする大都市圏が主体となっている。新しいクーポンの情報はTwitterFacebookなどのソーシャルサービス上でリアルタイムに広報されるため、人気の高いクーポンは数分で売り切れとなることもある。
割安な価格はユーザー購買欲を高め、未知のサービスや店舗に対する抵抗を取り除くことができる。また、販売数と期限がリアルタイムで公開されるため、ユーザーの購買欲をそそり、イベントとして楽しめるのも特徴だ。店舗側には新たな客層開拓認知度向上といったマーケティング面のメリットの他、使用されなかったクーポンの代金がそのまま収益につながる一面も存在する。
Gropon社の飛躍的な成長に刺激され、日本でもGropon型サービスが乱立しており、10年現在約20社を数えるまでに至っている。

(佐橋慶信  ライター / 2010年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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