MRJ(読み)エムアールジェー(その他表記)MRJ

共同通信ニュース用語解説 「MRJ」の解説

MRJ(三菱リージョナルジェット)

三菱重工業が2008年に子会社の三菱航空機を設立し開発に取り組んだ70~90席程度の小型ジェット旅客機。開発遅延によるイメージダウンを払拭するため、終盤になって「スペースジェット」に改名した。空気抵抗を抑えた機体設計と低燃費エンジンによる飛行性能をアピールし、当初13年に初号機を納入する計画で、一時受注が約450機まで増えた。認証取得を目指す過程でたびたび設計変更を強いられ、納入延期は6回に上った。開発費は約1兆円に達し、三菱重工は事業性が見いだせないとして23年2月、事業からの完全撤退を発表した。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「MRJ」の意味・わかりやすい解説

MRJ
エムアールジェー

三菱重工業の子会社三菱航空機によって開発中の小型ジェット旅客機。地域航空路線に使うことを想定し,Mitsubishi Regional Jetの名前から,略して MRJと呼んでいる。座席数は標準 76席の MRJ70と 88席の MRJ90が計画され,燃料効率の高いエンジン 2基を装備する。これにより航続距離は 3300~3900kmと長く,フランスのパリを起点とすればロシアのモスクワ,北ヨーロッパ,北アフリカを含めて,ヨーロッパ全域をカバーする。またアメリカ合衆国のデンバーを中心にするとニューヨークマイアミロサンゼルスシアトル,それにカナダオタワなど北アメリカ全域を無着陸で飛ぶことができる。2015年11月,日本初のジェット旅客機として名古屋空港で初飛行に成功,本格的な開発段階に入った。ただし飛行試験が進むにつれて,いくつかの修正点が見つかった。特に主翼の強度不足が伝えられ,その補強のために量産機の引き渡し開始が当初の 2017年半ばから 2018年半ばと 1年ほど遅れることになった。2015年末現在の受注数は 407機(うち確定 223機)で,全日本空輸 ANAの 25機(うち 10機は仮注文),日本航空 JALの 32機をはじめとして,アメリカその他の航空会社と契約を結んでいる。

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