知恵蔵2010の解説
元はTheater High-Altitude Air Defense(戦域高高度防空)システムと呼ばれ、クリントン米政権時代に戦術ミサイル防衛(TMD)システムの1つとして開発に着手された。移動式の陸上配備型で、迎撃ミサイルは長さ6.17m、発射重量900kg、100km以上の高高度で弾道ミサイルかその弾頭を迎撃できる能力から「高高度防空」と呼ばれたが、ブッシュ政権のミサイル防衛計画によって、目標近くで落下してくるミサイル、またはその弾頭の迎撃を行う「終端段階防衛用」とされた。防衛半径は200kmとされる。2005年から実用に向けての発射実験を再開、09年から部隊における運用実験が開始される。米陸軍は8連装の自走発射機を80〜99輌(1個部隊は9輌で編成)、迎撃ミサイル1422発、移動式の地上設置型レーダー(GBR)18基の装備を計画している。THAAD用GBRは9.2平方メートルのレーダー面に2万5344個のレーダー素子を並べたXバンド型レーダーで、1000km先でのミサイルや弾頭の探知ができる。04年から実用段階に達し、06年6月末に青森県の車力航空自衛隊分屯地に配備されて、北朝鮮からのミサイル発射の警戒に当たっている。
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江畑謙介拓殖大学海外事情研究所客員教授
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出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2008」
デジタル大辞泉の解説
サード【THAAD】
《 terminal high altitude area defense 》終端高高度地域防衛。地上発射迎撃ミサイルにより、高度160キロメートル以下の大気圏外において戦域ミサイルを迎撃することで広域防衛を行う構想、およびそれに使用されるミサイル。TMD(戦域ミサイル)の第1段階用として米国が開発を進めている。以前は、theatre high altitude area defence(戦域高高度地域防衛)と呼ばれていた。
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