知恵蔵2010の解説
非営利のウィキメディア財団(The Wikimedia Foundation = 本部は米国)がインターネット上で運営する、無料の百科事典サービス。誰でも自由に利用できる。2008年8月現在、200以上の言語で提供されており、項目数も英語版で約250万語、日本語版で約50万語と膨大な用語を掲載している。通常の辞書と違うのは、専門家でなく誰もが内容を編集できるということ。自由に項目を追加できるため、日本では俳優の経歴やドラマ、マンガの概要などまで収録されている。その反面、ファッション系など書き手の少ない分野の語句には弱いともされる。最初は間違いが多いが、不特定多数の人々により修正され、辞書として洗練されていくことが期待されているが、弊害もある。2007年には政府機関や企業などから行われた編集によって、趣味や専門知識による情報修正に加え、不都合な情報の削除、利害関係にある他者の中傷、自らの関係者・製品の賛美などが行われていた事実が明らかとなり、大きな話題となった。また、専門性は高いが周囲の関心は薄いような項目については誤った内容が長期にわたり放置される可能性もある。ウィキペディア全体の信頼性はかなり高いとはいえ、そのことが必ずしも個々の記事の信頼性と同一ではないことを意識して利用する必要があろう。
(
斎藤幾郎 ライター)
出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2008」
非営利のWikimedia財団がインターネット上で運営する、無料の百科事典サービス。誰でも自由に利用できる。2006年8月現在、200以上の言語で提供されており、項目数も英語版で約129万語、日本語版で約24万語と膨大な用語を掲載している。通常の辞書と違うのは、専門家でなく誰もが内容を編集できるということ。そのため、最初は間違いが多いが、不特定多数の人々により修正され、辞書として洗練されていく。また、自由に項目を追加できるため、俳優の経歴やドラマ、マンガの概要といったものまで網羅されている。ただし、「著者が特定できない情報にどこまで信頼性をおくべきか」という点については議論も分かれている。05年12月、英国の科学誌「ネイチャー」が、百科事典の代名詞である「ブリタニカ」とWikipediaを比較、科学分野に関しては、双方のクオリティーに大差はない、と発表したことにブリタニカ側が反論、「百科事典のあり方」について大きな論争を巻き起こした。
(
斎藤幾郎ライター/
西田宗千佳フリージャーナリスト
)
出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2007」
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