X線天文衛星「ひとみ」(読み)えっくすせんてんもんえいせいひとみ

知恵蔵mini 「X線天文衛星「ひとみ」」の解説

X線天文衛星「ひとみ」

種子島宇宙センターからH-IIAロケット30号機によって打ち上げられたX線天文衛星で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の科学衛星の一つ。ブラックホール周辺や超新星爆発など、高エネルギー現象や銀河団観測を行い、宇宙の構造やその進化の過程を探ることを目的として、2016年2月17日に打ち上げられたものの、同年3月26日に軌道上で異常な回転を起こして姿勢を制御できなくなり分解、同年4月28日に運用停止に追い込まれた。17年2月に、JAXA側が、運用を担当していた日本電気㈱(NEC)の担当者による姿勢制御用エンジンの噴射データの誤入力が故障の主な原因であるとして民事調停を申し立て、17年9月5日には、NECがJAXAに解決金5億円を支払う内容で調停が成立したと発表された。

(2017-9-6)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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