darśana(英語表記)darsana

世界大百科事典(旧版)内のdarśanaの言及

【インド哲学】より

…この場合の〈インド〉は今日のインド(バーラト)のみならず,その近隣諸国をも含む〈インド亜大陸〉といわれる地域を指す。インドの思想家たちは,人間存在やその拠り所としての世界に関する思弁・洞察をダルシャナdarśanaと呼んだが,この語は〈見(観)る〉を意味する動詞から派生した名詞であり,西洋およびインドの諸学者は,これをphilosophyと訳している。ダルシャナは聖典の権威によらず,理論的思索のみによって行う哲学的探求アーヌビークシキーānvīkṣikīをも包摂しているが,インドの思想家がダルシャナのなかに含めているのは,今日宗教と呼ばれている仏教,ジャイナ教,およびベーダーンタ哲学など,ヒンドゥー教の諸体系である。…

【サーンキヤ学派】より

…それは永遠の実体であって本来的に輪廻や解脱とかかわりない。活動することなく,その作用はただ物質的原理を観察(ダルシャナdarśana)するのみである。また物質的原理はプラクリティprakṛtiまたはプラダーナpradhāna(〈自性〉)と呼ばれ,唯一の実体であって,永遠で活動性をもち,非精神的な質量因である。…

※「darśana」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android