日本大百科全書(ニッポニカ) 「うめきた」の意味・わかりやすい解説
うめきた
JR大阪駅北側にあるJR貨物梅田駅跡地を中心とする開発エリア。かつて大阪駅北地区、梅田北ヤードとよばれていた。およそ24ヘクタールの面積があり、国土交通省によって都市再生緊急整備地区に指定され、再開発が行われている。この地域は「大阪に残された最後の一等地」といわれ、未来の関西地域の発展にかかわる重要プロジェクトとして、官民連携のもとに開発事業者12社が参加している。「先端的なナレッジ(人材、技術、情報、知的財産)が集結し、次世代の産業を生み出す知的創造拠点を核とした、魅力あふれる質の高いまちづくり」を進める。2010年(平成22)に新名称が公募され、候補を五つに絞り込んだのち一般投票にかけられ、「うめきた(梅北)」と決定した。2013年4月には、東側約7ヘクタールの先行開発区域「グランフロント大阪」が開業した。三つの街区に4棟の高層ビルが建ち並び、商業施設やホテル、事務所、分譲住宅が入る。中核施設は中央の二つのビルをつなぐ低層部を利用した「ナレッジキャピタル」で、さまざまな最新の技術や産業活動をショールームで体験したり、店舗で飲食や買物を楽しみながら回遊したりできる空間がつくられている。上階はベンチャー企業やクリエイター向けのスモールオフィスをはじめ、事務所や研究所が入った複合施設になっている。
2020年(令和2)4月に西地区の17ヘクタールに及ぶ第2期開発区域の地区計画、用途地域等の都市計画が最終的に決定。広域防災施設や行政の中枢機能のほか、国際ビジネスの拠点施設などの立地が計画され、2020年12月に開発事業者による工事が始まった。
[編集部]