きぼう(読み)キボウ

デジタル大辞泉 「きぼう」の意味・読み・例文・類語

きぼう〔キバウ〕

国際宇宙ステーションISS)の一部を構成する日本実験棟。昭和60年(1985)5月からNASDAナスダ(宇宙開発事業団)を中心に開発が進められ、平成20年(2008)3月からJAXAジャクサ(宇宙航空研究開発機構)が建設を開始。米国のスペースシャトルで3回に分けてISSへ運搬されて組み立てられ、平成21年(2009)7月に完成した。宇宙特有の環境を利用して、天体や地球の観測、および生命科学や物質科学などの実験・研究を行う。JEM(Japanese Experiment Module)。
[補説]最大4名の宇宙飛行士が長期間滞在できる有人施設で、二つの実験スペース(船内実験室・船外実験プラットホーム)、二つの保管スペース(船内保管室・船外パレット)、およびロボットアーム、衛星間通信システムの六つの部分で構成されている。船内実験室は地上とほぼ同じ空気組成で1気圧に保たれ、普段着で活動できる。船外実験プラットホームでは、船内からロボットアームを操作して、微小重力高真空などの宇宙環境下でさまざまな観測や実験を行う。

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普及版 字通 「きぼう」の読み・字形・画数・意味

謗】きぼう(ばう)

そしる。〔南史、顔延之伝〕(ほしいまま)に謗を興し、士を詆毀(ていき)す。仰いで榮を竊み、の性をし、私(ひそ)かに眄(こべん)を恃み、強梁の心をす。

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望】きぼう(ばう)

眺望する。〔呂覧、不屈〕今の(しろきづ)くは、或いは大上に操り、或いは畚(ふほん)して下に赴き、或いは表(へうてつ)(手本)を操りて以て善くす。

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望】きぼう(ばう)

すぐれた声望。〔明史、呉山等伝賛〕山等、閣に雍容し、臺省を(やうれき)す。固(もと)より謂(いはゆる)詞鴻儒にして、堂のなり。

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望】きぼう(ばう)

うかがいのぞむ。〔三国志、呉、陸伝〕方今、雄棊(きじ)し、豺狼す。に克(か)ち亂を(やす)んずるは、衆に非ざれば濟(な)らず。

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【帰】きぼう(ばう)

死者へのおくりもの。車馬にはといい、衣服にはという。〔春秋、隠元年〕天王、宰をして、來(きた)りて惠仲子のを歸(おく)らしむ。

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【暉】きぼう(ばう)

長く引く光。光。〔新論、類感〕風雨方(まさ)に至らんとして、鳥蟲之れに應ず。太白暉あれば、鷄必ず夜鳴く。

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謀】きぼう

計。

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亡】きぼう

亡びる。

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【瞶】きぼう

眼昏し。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「きぼう」の意味・わかりやすい解説

きぼう
Kibo

国際宇宙ステーション ISSに建造された日本初の有人実験施設。1980年代にアメリカ合衆国が ISSの建設を提唱した当初から,日本は一貫して参加を表明し,費用負担だけでなく独自のモジュール建造にも意欲を示した。日本のモジュールは「きぼう」と名づけられ 2008年3月から 3回に分けてスペースシャトルで運ばれ,2009年7月に完成した。開発費は約 1800億円と推定される。与圧部(船内実験室),曝露部(船外実験プラットフォーム)およびそれぞれの補給部(船内保管室と船外パレット),そしてロボットアームから構成されており,2010年2月に衛星間通信システムが本格稼働,3月に日本製のロボットアームが設置され,基本要素がそろった。船内実験室は地上と同じ 1気圧が保たれ,飛行士はシャツ 1枚で過ごし,常時 4人が搭乗して,主として微小重力環境を利用した実験を行なう。船外実験プラットフォームと共同して,天文観測,地球観測,材料の実験や製造,生活科学(宇宙医学バイオテクノロジーなど),通信などの実験が行なわれる。「きぼう」には日本国の主権が及び,管制は日本で行なわれる。しかし姿勢制御をはじめ電力や廃熱など宇宙基地としての基本的な機能をアメリカ側モジュールに依存せざるをえないため,対価として施設使用権の 46.7%をアメリカが保有し,またロボットアームを提供するカナダが 2.3%を保有する。日本が保有する施設使用権は残りの 51%である。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「きぼう」の意味・わかりやすい解説

きぼう(人工衛星)
きぼう

国際宇宙ステーション

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