みずほ銀行(読み)みずほぎんこう(英語表記)Mizuho Bank, Ltd.

知恵蔵 「みずほ銀行」の解説

みずほ銀行

日本の主要な都市銀行。銀行持ち株会社「みずほフィナンシャルグループ」の子会社で、主に個人や中堅中小企業向けの業務を担当している。第一勧業銀行、日本興業銀行富士銀行の会社分割・合併により、2002年4月1日に発足した。本社は、東京都千代田区内幸町。金融機関コードは0001。
みずほフィナンシャルグループは、不良債権問題、大手金融機関の破綻(はたん)、世界的な金融再編などに社会が揺れる中で誕生した日本で最初のメガバンク。1999年、第一勧銀、富士銀、興銀が、経営統合を発表。3行を統合再編し、個人・中小企業向けの「みずほ銀行」と大企業・多国籍企業向けの「みずほコーポレート銀行」を発足させた。2006年には、当初約3兆円あった公的資金全額完済し、米国ニューヨーク証券取引所に上場。08年に米国の投資銀行が破綻(はたん)したリーマン・ショックによる株価下落で保有株の評価損が膨らみ、09年3月期連結決算が5888億円の赤字に転落した。11年3月期の連結最終損益は、4132億円の黒字
みずほ銀行では11年3月、大規模なシステム障害が発生。東日本大震災の義援金口座への振り込みが集中し、夜間に行う処理が終わらなかったことが引き金になった。約116万件(計約8300億円)の現金振り込みが滞り、たびたび全国の店舗や現金自動出入機(ATM)で振り込みや入出金ができなくなった。同行では、02年4月の発足時にもシステム統合に伴い大規模障害を起こしており、旧3行トップが引責辞任している。
今回のシステム障害を受けて、11年5月23日には、みずほ銀とみずほコーポ銀の合併を視野に入れ、システム一元化などグループの一体運営を強化する方針が発表された。みずほ銀の頭取は引責辞任する。

(原田英美  ライター / 2011年)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「みずほ銀行」の意味・わかりやすい解説

みずほ銀行
みずほぎんこう
Mizuho Bank, Ltd.

みずほフィナンシャルグループの基幹銀行。第一勧業銀行富士銀行日本興業銀行の 3行が 2000年9月,金融持株会社みずほホールディングスを設立。3行は持株会社の子会社となり,2002年4月みずほ銀行とみずほコーポレート銀行に統合・再編された。みずほ銀行は個人や中小企業,地方公共団体との取り引きが中心で,みずほコーポレート銀行は大企業取引が中心。2003年1月みずほフィナンシャルグループが発足し,2003年3月にみずほホールディングス,みずほ信託銀行を傘下に入れ,みずほ銀行はみずほインベスターズ証券を,みずほコーポレート銀行は旧みずほ証券(→みずほ証券)をそれぞれ子会社とした(2011年9月いずれも完全子会社化)。2013年7月,みずほコーポレート銀行と合併,みずほコーポレート銀行が存続会社となり商号をみずほ銀行に変更し,新会社として発足した。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「みずほ銀行」の解説

みずほ銀行

正式社名「株式会社みずほ銀行」。英文社名「Mizuho Bank, Ltd.」。銀行業。平成14年(2002)設立。本店は東京都千代田区内幸町。みずほフィナンシャルグループ子会社の都市銀行。第一勧業銀行・富士銀行・日本興業銀行の再編により誕生。個人や中堅・中小企業などの取引分野を担当。平成25年(2013)みずほコーポレート銀行(現みずほ銀行)に吸収合併。

みずほ銀行

正式社名「株式会社みずほ銀行」。英文社名「Mizuho Bank, Ltd.」。銀行業。平成14年(2002)「株式会社みずほコーポレート銀行」設立。同25年(2013)みずほ銀行を吸収合併し、現在の社名に変更。本店は東京都千代田区大手町。みずほフィナンシャルグループ子会社の都市銀行。グループ中核企業で、大企業取引と国際業務を担当する。

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