ウサギ(兎)(読み)ウサギ

百科事典マイペディア 「ウサギ(兎)」の意味・わかりやすい解説

ウサギ(兎)【ウサギ】

ウサギ目ウサギ科の総称。齧歯(げっし)類に似るが,上顎門歯が2対あり,別系統とされる。尾が短く,後肢が長く跳躍に適し,耳が長いものが多い。オーストラリア,マダガスカルを除く全世界に分布。しかしオーストラリアでは,19世紀初めに移入したアナウサギが野生化している。砂漠,草原,森林,高山,ツンドラなど,ほとんどあらゆる環境にすむ。草食性で,二つのタイプの糞(ふん)を排出する。暗緑色のクリーム状の軟便は肛門から直接口に入れて食べる。これには,消化しやすい形の食物と,ビタミンBとタンパク質が豊富である。種類が多く,普通,ユキウサギノウサギ,ジャックウサギなどのノウサギ類と,アマミノクロウサギ,アナウサギなどのアナウサギ類とに分ける。飼いウサギはアナウサギを家畜化したもので,多くの品種がある。肉用種としてベルジアン種,カリフォルニアン種,ニュージーランド・ホワイト種,毛用としてアンゴラ種,毛皮用としてチンチラ種,レックス種などがある。日本白色種は毛皮と肉との兼用種。また愛がん用としてイングリッシュ種,ダッチ種,ヒマラヤン種など。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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