エネルギー基本計画(読み)エネルギーキホンケイカク(英語表記)National energy plan

デジタル大辞泉 「エネルギー基本計画」の意味・読み・例文・類語

エネルギー‐きほんけいかく〔‐キホンケイクワク〕【エネルギー基本計画】

エネルギー需給利用に関する国の政策の基本的な方向性を示したもの。エネルギー政策基本法に基づいて政府が策定する。
[補説]平成15年(2003)に策定され、平成19年(2007)に一次改定、平成22年(2010)に二次改定が行われた。政府は少なくとも3年ごとに検討を加え、必要があると認めるときには変更する。

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知恵蔵 「エネルギー基本計画」の解説

エネルギー基本計画

2002年に成立したエネルギー政策基本法の中で新たに定められた計画。1965年以来、日本の将来のエネルギー供給と需要の量及び構造を見通して数年おきに策定されてきた長期エネルギー需給見通しの上位かつ基本的な方針に相当する。エネルギー政策基本法では、エネルギーの安定供給の確保(エネルギーセキュリティー)と環境への適合市場原理に対して優位に置くことを定めている。03年10月に閣議決定された計画では、エネルギーベストミックスの中で原子力を基幹電源として位置づけ、天然ガスにも力点を置いている。事故のリスクや核燃料サイクルへの責任もあいまいなまま、原子力に国が関与する姿勢前面に出した答申に対する疑問の声もある。

(飯田哲也 環境エネルギー政策研究所所長 / 2007年)

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