百科事典マイペディア 「オバマ」の意味・わかりやすい解説
オバマ
→関連項目アメリカ合衆国|核安全保障サミット|グリーンニューディール|ケリー|財政の崖|サイバー戦争|ヒラリー|民主党(米国)|ロムニー
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(高橋誠 ライター / 2008年)
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アメリカ合衆国第44代大統領。アメリカ史上初のアフリカ系(黒人)大統領でもある。ケニア出身の黒人の父親とカンザス州生まれの白人の母親との間に、ハワイのホノルルで生まれる。2歳のとき、両親は離別。父はハーバード大学で学んだ後にケニアに帰国し、再婚した母に連れられてインドネシアに渡る。10歳でハワイに戻り、母方の祖父母に育てられた。1983年にコロンビア大学卒業後、シカゴの貧困地区でキリスト教会系非営利団体の社会福祉活動に従事。1988年にはハーバード大学法科大学院に入学し、伝統ある『ハーバード・ロー・レビュー』誌初の黒人編集長となる。1991年に同大学院を卒業、弁護士資格取得後も、シカゴで貧困層の有権者登録運動などを進め、1992年からはシカゴ大学法科大学院で講師として憲法を教えた。1997年から2004年までイリノイ州議会上院議員を務め、2004年11月、連邦議会上院選に初当選した。2008年夏の民主党大会で、ヒラリー・クリントン上院議員と争い、大統領候補の指名を受ける。2008年11月の大統領選挙では、共和党候補のマケインJohn McCain(1936―2018)を大差で破り、2009年1月大統領に就任。静かな物腰で党派を超えた協力を訴える「融和型」の政治家といわれる。リーマン・ショック後の景気後退の局面で経済・雇用対策を最優先課題として取り組むが、失業率は低迷し、2010年の中間選挙で民主党は大敗した。また、核なき世界、イスラム世界との融和を掲げ、2010年4月にはロシアとの新戦略兵器削減条約(新START条約)に調印した。2012年の大統領選挙では、共和党候補ロムニーMitt Romney(1947― )を破り再選を果たした。2009年、ノーベル平和賞を受賞。
[宮明 敬]
『クリストフ・フォン・マーシャル著、大石りら訳『ブラック・ケネディ――オバマの挑戦』(2008・講談社)』▽『越智道雄著『誰がオバマを大統領に選んだのか』(2008・NTT出版)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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