コンテナ船(読み)コンテナセン

デジタル大辞泉 「コンテナ船」の意味・読み・例文・類語

コンテナ‐せん【コンテナ船】

貨物コンテナに収容し、これを積載して運ぶ貨物船

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共同通信ニュース用語解説 「コンテナ船」の解説

コンテナ船

鉄鋼製のコンテナで、機械部品食品など、さまざまな荷物を運ぶ輸送船。海運各社の収益の柱となっている。大手日本郵船商船三井川崎汽船の2021年4~6月期連結決算は、コンテナ事業の好調によっていずれも純利益が1千億円を超え、4~6月期としては過去最高となった。(ワシントン共同)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コンテナ船」の意味・わかりやすい解説

コンテナ船
こんてなせん

雑貨などの貨物を個々に荷造りせず、コンテナに入れて運ぶ船。従来の一般貨物船では、荷役に要する時間が一航海中で相当の割合を占めていた。この荷役時間を短縮して輸送効率をあげようという発想からコンテナ船が生まれた。

 船のコンテナの国際規格は8×8×20フィート(2.4×2.4×6メートル)となっている。貨物倉にはコンテナの幅にあわせた船首尾方向の仕切りがあり、上下方向にはガイドレールがあって、コンテナをエレベーターのようにつり降ろして格納できるようになっている。大型船では上甲板下に6段から8段ぐらい積み木を重ねるように積載し、上甲板から上にも2、3段積めるような構造になっている。岸壁近くのコンテナ・ヤード(集積地)にあらかじめコンテナを船の運航にあわせて待機させ、特別の荷役用クレーンで迅速に搬入する。荷揚げ地にも同じ設備があるので、荷役に必要な時間と経費が大幅に節減できるようになった。このため航海速力をあげれば輸送時間の短縮にそのままつながるので、コンテナ船の速力は23~27ノットと在来型の定期船に比べると著しく速く、船型も大型化している。

 クレーンで上下方向から荷役するものをリフトオン・オフlift on型といい、現在この方式のコンテナ船が普通である。ほかにロールオン・オフroll on型といわれるものもあり、これは貨物倉内を何層かの甲板で広々とした格納庫のように仕切って、フォークリフトまたは台車に乗せたコンテナを船尾あるいは船側から搬入、搬出するものである。

[森田知治]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コンテナ船」の意味・わかりやすい解説

コンテナ船
コンテナせん
container ship

一定の大きさ (国際規格は縦,横とも 2.44m,長さが 6.1mまたは 12.2m) のコンテナを専門に高速で輸送する特殊貨物船。貨物のコンテナ化と高度に機械化された荷役作業とトラックなどの陸上輸送機関が結合した一貫輸送によって,輸送時間が大幅に短縮される。このため海運界でのコンテナ化はめざましく,太平洋航路で 1967年春にアメリカのシーランド社がコンテナ船を投入したのを手始めに,日本船もアメリカ西海岸,オーストラリア航路などにコンテナ船の定期航路を開いている。さらに 71年暮れからはヨーロッパ航路,72年にはニューヨーク航路もコンテナ化され,世界の主要航路は,すべてコンテナ船時代に入ろうとしたが,その後の国際的な海運不況によって,コンテナ船の高速化も一つの飽和点に達した。 91年のフルコンテナ船は世界全体で 1249隻,2598万総tで,全船種に占める比率は各々1.6%,6.0%となっている。

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