オイルダンパーともいう。振動や衝撃力を吸収するための装置。ばねと組み合わさせて自動車などの防振装置としてよく使われる。ばねもショックアブソーバーも外部から加えられた振動エネルギーを吸収するものである。しかし,ばねは吸収したエネルギーを弾性エネルギーの形で蓄え,ばねの変形が戻るときにそれを外部に放出するのに対し,ショックアブソーバーは,外部から吸収したエネルギーをつねに熱に変えて放散してしまう。ショックアブソーバーの構造は,一般に油を充てんしたシリンダーの中に,小さなバルブ孔をもったピストンが挿入してある(図)。シリンダー内をピストンが動くと,油はシリンダーの一方の室から他方の室へ移動するが,バルブ孔によって油の流路が絞られるので,室が縮小する側の油圧が上昇してピストンに抵抗力(減衰力)を発生させる。この抵抗力はシリンダーとピストンの間の相対速度の2乗に比例して大きくなる性質があるが,バルブの構造をくふうして,抵抗力が速度に比例する性質とか,ある相対速度以上では,それ以上には抵抗力が増加しない性質のショックアブソーバーが作られている。
執筆者:井口 雅一
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…しかし,金属ばねに比べて耐候性が劣り,温度範囲0~70℃,油に浸らないことなど,使用環境が限られる。(8)ショックアブソーバー 緩衝器のことで,衝撃振動を緩和するために使われる。コイルばね,輪ばね,防振ゴムなどのばね弾性の働きによるものと,油の粘性を利用したものがあるが,ふつうは後者を指すことが多い。…
※「ショックアブソーバー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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